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企業人が語る

NO.3 2004/10/08
企業が求める人材
「求人誌Arga!」2004/09/10〜2004/09/23号に掲載された記事です。

宮崎県独自の求人誌として、地域に密着した求人・求職をサポートするため、就職に
役立てる情報も提供していく『アルガ!』
この特集では、県内企業の方々に登場していただき、今現在、企業が求めている人材
とは、どういう方々なのか。また、企業人として社会人として
必要なものはなんなのか、聞いていきます。
今回は、宮崎市に本社を置く『株式会社ニシダ』常務取締役であり『ひでじビール』
経営責任者でもある西田英司さんに、お話をおうかがいしました。


 
企業が必要とする人材を育てるためにはまず営業的な教育が出来る環境作りから
株式会社ニシダ・常務取締役 ひでじビール・経営責任者
西田 英司さん


自ら考え、自ら行動する仕事が一番面白い

宮崎を代表する地ビールとして1996年、延岡市行縢町に醸造所が設立された『ひでじビール』。以来、今年で9年目になる同社は、株式会社ニシダの事業の一部として、宮崎市島之内に企画室を置き、現在同ブランドのビール製造・販売と併せ、シーガイアに「シュガーボーヌ」「スターフィッシュ」「ブルーカフェ」、延岡市で「リバーピア」と4店舗の飲食店経営も行っています。
 同社では、年間約50万本の地ビールを県内外およそ半々の割合で出荷。一般的な考え方から言えば、このような飲食物の製造・販売である事業形態は「製造業」または「飲食業」と捉えがちですが、ひでじビールにおいては経営責任者の西田英司さんいわく『観光をクリエイトするフード事業』、すなわち観光産業と捉えているのだとか。
 「要するに毎日必要とするもの(一般的なビール)ではなく、観光客を相手にした“非日常的”な部分として、そこに夢や思想がないと買わないものですからね」とは西田さん。
 こういった事業・経営ポリシーから、スタッフには“現場で把握しながら動く”という個人の判断を優先させている。
 「やっぱり仕事っていうのは、自分で考えて自分でやるのが一番面白いと思う。それが本当の仕事の仕方だと思います。ただ言われたことをひたすらやるのであれば、体力と集中力があればいい。でもそれは単に時間を売りにきているだけ。ひでじビールでは能力を売ることが大切ですから、極端なことを言えば定時の働きはしなくとも、自分のやるべき仕事をやっていればそれでいいんです。だからうちではタイムカードもなく、いわばスーパーフレックス制で各人が仕事をしています」と西田さん。
さらに「会社には2割の優秀な人間と、6割の普通に仕事できる人間、2割の能力不足な人間がいて当たり前ですが(2:6:2の法則)、やはり全体をひっぱるのは8割の“できる”人間が持つモチベーションですね。そのため、うちでは自分で企画立案して自分で勝負させます。大変だけど、一度やると楽しくてしょうがなくなる。もちろん失敗しても自分の責任ですが、失敗は積み重ねてもOK。挑戦することが偉い。何もしないのが一番の罪悪だと思います」。

企業が欲しい人材や、個人の能力をPRする場がないのが宮崎の欠陥

 先述のように、個人によるモチベーションが仕事(=会社)のキーポイントとも捉える西田さんは、宮崎県の企業人材について「人口が少ないのが第一の欠陥」と言われます。
 「人口が少ないという事は、それだけ仕事に対するモチベーションの高い人間も少ないということ。そういった人材を求める企業にとっては、宝くじの確率と一緒で、探すのも大変です。あるいは、そのような能力のある人材が企業内にいるのに力を発揮できずにいるパターンもあります。要は企業が『こういった人材が欲しい』と明確に提示できたり、個人が『こういう仕事ができます』とPRできる場が無いですよね。
 例えば職業安定所の機能が単なる『求人・求職の橋渡し』でなく、そういった能力のマッチングが図れる場となればいい。また企業側からの条件が掲載されている求人誌だけでなく、『私はこういう仕事を探している。こういう事ができる』という個人情報が掲載された求人誌があっても良いと思います」と西田さん。
 とはいえ、自分を売るという能力がなければPRする場があっても本末転倒。そのため、「人材を育てるための教育から始めなければいけない」とか。

まず宮崎で働ける環境と教育を

 宮崎県の人材育成を支える全体的な経済の動きをみると、人材不足やそれに伴う企業・個人のPR不足はもちろん、一番力を発揮するべき中年層、いわゆる社長・経営者が「いまいち力を発揮していないのも問題だ」と西田さんはおっしゃいます。これは、親世代が景気の良い時代を長く味わいすぎたため、次世代への受け渡しが遅れてしまったからだというのです。
 また、ちゃんとした商売や経営的な知識を持つ人材を育てていないという、宮崎県の教育における脆弱さもある。
 「まずは自分たちの欲しい人材を作る教育から入らないといけないでしょう。宮崎にしっかりした経営学や商売などの専門知識を学べる教育機関がまず無いですから、例えば県内の良い高校を出て、東京の大学で経営的なものを学べば、もう宮崎には帰ってこない。だからこそ、宮崎で働ける環境もちゃんと作ってあげないといけない。私は大学教育ばかりが偉いんじゃないという事も教育すべきだと思います。日本の政治も含めて全体的に考え直さなくてはいけないですが、まずは保育所・幼稚園から人材を育てることも一つの手段。今は子育てのヘルパー的な役割にしかなっていないようですが、小さい頃から教育の基礎を叩き込むことも、よりよい人材の育成に繋がると思っています」と西田さん。
 企業が必要な人間、そして人材づくりは、地域ぐるみの教育からとも言える西田さんのご意見。単なる企業や個人だけでなく地域発展のためにも、優秀な人材育成がいまの宮崎には求められているのでしょう。
 
1967年6月・宮崎県延岡市生まれ。株式会社ニシダ・常務取締役、ひでじビール・COO(経営責任者)。アメリカ・イリノイ大学大学院にてMBA取得。1995年・JCBA、ACBAのビール鑑定士の資格取得。1996年・バドワイザーのアンホイザー・プッシュ三世よりブルーマスターの称号を受賞。1996年・延岡市行縢町にひでじビール醸造所設立。1999年・宮崎市にひでじビール企画室を開設。

株式会社ニシダ本社
ひでじビール企画室

宮崎県宮崎市島之内野入6987
TEL 0985-36-3340
 
Back-Number
    ホームページ掲載日 求人誌「Arga!」掲載日
第10回 鋤野 眞也さん 2005/02/04 2005/01/21〜2005/02/03
第9回 浦部 晃一さん 2004/12/29 2004/12/17〜2004/12/28
第8回 堀之内 芳久さん 2004/12/17 2004/12/03〜2004/12/16
第7回 二宮 朋基さん 2004/12/03 2004/11/19〜2004/12/02
第6回 大坪 篤史 さん 2004/11/19 2004/11/05〜2004/11/18
第5回 井上  治 さん 2004/10/22 2004/10/08〜2004/10/21
第4回 石 神 憲 一 さん 2004/10/08 2004/09/24〜2004/10/07
第3回 西田 英司 さん 2004/10/08 2004/09/10〜2004/09/23
第2回 二階堂 淳 さん 2004/10/08 2004/08/27〜2004/09/09
第1回 森田 邦宏 さん 2004/10/08 2004/08/13〜2004/08/26
 
 

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